気持ち良くて新しいビートの磁場へ。大ヒットシングル「KISS」収録。(1986年作品)
プリンス自身の監督・主演による映画『アンダー・ザ・チェリー・ムーン』のサントラ。最も先鋭的であると同時に最もポップスでもあるプリンスの世界が展開されている。ロックの可能性を見事にコラージュしたプリンス・ミュージックは実に刺戟的だ。
本作はプリンスの中でも最も胸おどるアルバムの1つに数えられるものの、その快活で刺激的なサウンドが正当な評価を受けているとは言えない。失敗作となったコメディー映画『プリンス/アンダー・ザ・チェリー・ムーン』のサウンドトラックとして制作された本作はところどころ、その次作となる傑作『Sign o’ the Times』のこのうえなく奇抜なサウンドの予告編のように聴こえる。プリンスは余分な音を削ぎ落としたファンクグルーブに突飛なオーケストレーションを組み合わながら、パリ風バラッドや『Pet Sounds』スタイルの静かなインストルメンタルに挑戦している。こうして彼は1986年に彼以外のほとんどのアーティストが成し遂げなかった偉業をやってのけた。(Rickey Wright, Amazon.com)
1. クリストファー・トレイシーのパレード
2. ニュー・ポジション
3. アイ・ワンダー・ユー
4. アンダー・ザ・チェリー・ムーン
5. ガールズ&ボーイズ
6. ライフ・キャン・ビー・ソー・ナイス
7. ヴィーナス・ドゥ・ミロ
8. マウンテンズ
9. ドゥ・ユー・ライ?
10. KISS
11. アナザー・ラヴァー
12. スノウ・イン・エイプリル