もしかするとプリンス&ザ・レボリューションによる本作がこれから先、あの1984年に巻き起こしたほど革新的に響くことはないだろう(そして「When Doves Cry」のような甘くささやきわくわくさせるナンバーもほかにはなかった)。だが、本作はプリンスのアーティストとしてのキャリアの中でも、そのポップ性を極めた記念碑的作品である。
同タイトルのヒット映画は、プリンスが映画館の大画面でそうしたナンバーを披露する見本的な内容だった(天井を突き破るかのようなライヴテイクの数曲はミネアポリスのクラブでプレイされた)。「Let’s Go Crazy」がどうしてあの変な説教(プリンスを愛さずにはいられない理由のひとつは、彼がいつだっておかしな奴だったからだ)で始まるのかは理解できないが、どういうわけかうれしく思えるのも事実だ。ほかにも本作の聴きどころとしては、性的にきわどい「Darling Nikki」(そのきちがいじみたエンディングも含めて)や、あの賛美歌的なタイトル曲があげられる。本作を聴くと、ザ・レボリューションに在籍したウェンディーとリサに懐かしさを覚えずにはいられない。(Jim Emerson, Amazon.com)

1. Let’s Go Crazy
2. Take Me With U
3. The Beautiful Ones
4. Computer Blue
5. Darling Nikki
6. When Doves Cry
7. I Would Die 4 U
8. Baby I’m A Star
9. Purple Rain